ルトゥカのノート。

ルトゥカのノートを読了しました。

 

ルトゥカのノート

ルトゥカのノート

 

 ポーランド版「アンネの日記」と呼ばれています。

 

ナチスポーランドに侵略して3年後の1943年、ベンジンに住むユダヤ人少女、14歳のルトゥカ・ラスケルが綴った60ページほどの日記です。

 

当時、知り合いの女性に「もし自分が連行されることになったら、階段の床下にこの日記を隠しておくのであなたが取りに来て」と頼んだそうです。

1943年4月にラスケル一家は強制連行され、ルトゥカはアウシュビッツで殺されてしまいました。

戦後、その女性は約束通り床下からルトゥカの日記を見つけだし、その後いくつかの偶然や出会いを経て、2006年に世界に向けて発表されました。

 

アンネの日記」は父親が多く改ざんしたものだということは周知の事実ですが、無修正版の「アンネの日記」や、この「ルトゥカのノート」を読むと、「やっぱり14歳なのだねえ・・・」と感じます。

ボーイフレンドのことや、性的なことに夢中になる年代。

戦時中といえども、しっかり体と心は成長するわけで、実は恋のネタが大半を占めていたり。

聖人ではなくて、アンネもルトゥカも、普通の女の子なんですよね。

そこをはき違えてはいけないと思う。

 

そういえば、戦時中、ドイツに占領されていたヴィシー政権時、フランスの出生率はなぜか伸びていた記録を思い出しました。

種を保存するためなのか、危機感の中で、いのちの実感を得たいという渇望なのか、その理由ははっきりとはわかりませんが、戦時中の恋愛は、自分にとって、一番描きたいテーマでもあります。

 

まだ整理がつかないのですが、いろいろ考えさせられる日記でした。

 

 

そして最近の「アンネの日記」破損事件。

いったい犯人は何が目的なのか。

 

ただのいたずらで行ったものなのか。

それとも宗教的な憎悪でおこなったのか。

それとも何かを訴えるためか・・・。

 

 

しかも、なぜ日本でこの事件が??

杉原千畝の国ですよ??

都内で300件もの被害がでているとのことで、うちの近所の図書館は大丈夫かなあと心配です。なんとも悲しく残念な事件。犯人の真意が知りたい。

 

 

〈今夜の献立〉

ほっこり豚肉と大根のお煮つけ。

ほうれん草のトルティーリャ。

朝に作った3種野菜のゆでたもの。

これも朝に作ったお豆腐とわかめのお味噌汁。